ルクマの歴史
ペルーが原産国のルクマは、「豊穣の実」「聖なる果実」と呼ばれ、インカの神話にも登場する果実です。
ルクマの木の下にいた美女カビリャカにいたずらしようと鳩に化けた創造神ビラコチャが、自分の子種をルクマの実に入れて彼女の前に落とします。
カビリャカはなにも知らずにその実を食べてしまい何と妊娠。
1人の子供を産むこととなります。
とんでもない展開な気もしますが、それだけルクマの実は魅力的であり、子を宿す=子孫繁栄や豊穣、豊かさの象徴として考えられていました。
このようにルクマの歴史は古く、ナスカの遺跡からも多数ルクマの種が発掘されたり、ルクマをかたどった陶器が古代遺跡から発掘されたりしています。
ルクマは当時から日常的に親しまれ、利用されてきたものであることがわかります。
特徴
ルクマの果実は、緑の皮の中にかぼちゃのような黄色やオレンジ色をしており、熟すと甘く濃厚な美味しさが特徴です。
そのほっくり、ねっとりとした味はかぼちゃや栗に近く、原産国のペルーや南米ではアイスクリームやスイーツなどのフレーバーにも用いられており、バニラと並ぶほどの人気があります。
またルクマは乳化剤としての役割を持ち、アイスクリームやケーキに少量加えることで非常になめらかな口当たりになるのも特徴です。
またスイーツに加わるとその味はキャラメルやメープルのような風味となり、ペルーではアイスクリームの他に、チョコレートやケーキなどにも利用されています。
また他のスーパーフードとの相性がよく、特にカカオやマカとの相性は抜群です。
ローチョコレートを作る際にルクマパウダーを混ぜることで、キャラメルフレーバーのなめらかなチョコレートとなります。
栄養成分
ルクマはおいしいだけでなく高い栄養価を誇ります。
また、その豊かなフレーバーの甘みから甘味料としても用いられることもありますが、糖質の含有量は大変低い低GI値食品です。
また細胞でのエネルギー生成に必要な酵素の働きを助けるナイアシンが豊富です。
ナイアシンは粘膜や皮膚を健やかに保つ働きを持ち、さらにコレステロールを減らす働きもあります。
さらに整腸作用も期待できるため、ルクマはダイエットや成人病予防の心強い味方となるでしょう。
- 炭水化物
- 食物繊維
- たんぱく質
- βカロテン
- ビタミンA
- ナイアシン
- 鉄
- 亜鉛・・・など
期待できるメリット
- ダイエット
- 整腸作用
- 美肌効果
- 抗炎症作用
- 乳化剤としての利用・・・など
選び方・利用方法
ペルーをはじめとする南米の地域では、1月〜5月にかけて収穫される果実がそのまま利用されていますが、その他チョコレートなどのスイーツとしても販売されています。
日本では、手に入りやすく使いやすいルクマパウダーがお勧めです。
ルクマパウダーは大変シルキーなパウダーで、香ばしい香りと甘いフレーバーが漂います。
オーガニックのもの、信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。
ルクマパウダーはどのようなスイーツにも利用しやすく、そのままヨーグルトやミルクに混ぜたり、アイスクリームやムースのフレーバーにすることができます。
特にお勧めなのは、相性の良いスーパーフードのカカオと合わせたローチョコレートです。
他にもココナッツオイルと合わせてキャラメル風味のルクマキャラメルやドライフルーツとあわせてエナジーボールのおやつとして携帯してもよいでしょう。
レシピなどはLesson28-12に記載していますので、お気に入りをぜひ見つけてください。