日本で人気が高まったアサイーですが、それよりも高い抗酸化力を持つのが、このマキベリーです。
マキベリーの歴史
マキベリーの木が自生する南米大陸の西南部チリのパタゴニアは、大気が美しいことでも有名で、特有の植物が多く自生しています。
パタゴニア地方の先住民族であるマプチェ族の人々は、マキベリーを食料としてだけではなく、表皮を天然染料として、収斂性のある葉と実を下痢止めや抗炎症薬、解熱剤などの処方薬としても服用してきました。
また、マキベリーの実は生ジュースや発酵酒として強いスタミナを保つのに役立っていたと伝えられています。
今でもパタゴニア地方では、マキベリーをジュースやジャム、ワインにして利用されています。
特徴
マキベリーはホルトノキ科で、高さが3〜5mの常緑常緑灌木の雌雄異体植物です。
果実は深紫色で、ブルーベリーとラズベリーの中間のような酸味の豊かな味をしています。
アサイーとは異なりこちらはベリーで、フルーティーな甘い香りも特徴です。
栄養成分
マキベリーはアサイーを上回る抗酸化力を保持しており、現存するスーパーフルーツの中でもトップレベルのORAC値を誇ります。
これはアサイーの1.7倍に相当し、ポリフェノールに関してもアサイーの5倍以上、ブルーベリーの10倍以上も含有されています。
またアントシアニンにはいくつかの種類がありますが、マキベリーはp─クマル酸、 フェラル酸、カテキン、エピカテキンなど複数のポリフェノールを含み、その中でも最も抗酸化力が強いとされているデルフィニジン類が豊富です。
この高い抗酸化力により、アンチエイジング、老化防止効果はもちろんのこと、紫外線によるダメージを受けた肌の正常なターンオーバーを促すことで、美肌効果も高いため、女性の味方のフルーツと言えるでしょう。
また女性だけではなく、血液中のコレステロールの酸化を防ぐことで動脈硬化や心臓病などの予防にも役立ち、男性の現代病にも有用に働きます。
- ポリフェノール
- アントシアニン
- ビタミンC
- カルシウム
- 鉄分
- カリウム・・・など
期待できるメリット
- 最高レベルの抗酸化力
- アンチエイジング
- 紫外線ダメージの軽減
- 美肌効果
- 血糖値の上昇を抑制する
- 血行促進
- 眼精疲労の回復
- コレステロールの酸化を防ぐ
- 動脈硬化、心臓病、脳卒中など血管系の疾患の予防・・・など
選び方・利用法
抗酸化力の強いポリフェノールは、細胞の酸化ダメージを抑え、体を細胞レベルでケアしてくれる有用な成分ですが、ポリフェノールには鉄の吸収を妨げるなどのマイナス面があることも知っておく必要があります。
マキベリーに含まれるポリフェノールの一種であるカテキンは、鉄分と一緒に摂取することで鉄分の吸収を阻害するという働きがあります。
カテキンは鉄と結びつく性質を持っており、例えば緑茶と鉄分サプリメントを一緒に摂取すると、鉄分は吸収されにくい形となります。
そのため、医師から鉄剤などを処方されている方は、マキベリーの摂取も一度相談してみるとよいでしょう。
しかし、健常な方において鉄不足になることを過剰に心配する必要はないでしょう。
マキベリーの製品には、フリーズドライのパウダーやカプセル、ドリンクなどがありますが、オーガニックで信頼できる製法のブランドの製品を選ぶようにします。
パウダータイプのものは保存しやすく、スムージーに加えたりロースイーツを作る際に使用したり、またドレッシングに加えたりと様々な楽しみ方ができ、使いやすくお勧めです。
詳しいレシピなどはLesson28-11を参考にしてください。