Lesson27-5 日本のスーパーフード③ごま・緑茶

ごま

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アンチエイジング食材として、以前より注目されている「ごま」も日本で古くから親しまれてきたスーパーフードだと言えるでしょう。
その歴史は古く、日本では縄文時代から食されてきたとも言われています。

豊富なミネラル

その栄養価は大変高く、同量の内容で比較するとカルシウムはちりめんじゃこの約2倍、牛乳の約10倍の含有量を誇り、少ない量で多くのカルシウムを摂取できるスーパーフードなのです。
また鉄分も豊富で、大さじ3杯のごまを摂取することで1日の鉄所要量の4分の1が摂取できます。

肝臓のアンチエイジング・ゴマリグナン

老化物質として悪名高い活性酸素は、体内ではそのほとんどが肝臓で発生するとされています。
ゴマリグナンは、多くの抗酸化物質とは少し異なり血液中では抗酸化作用を発揮せず、肝臓にまでたどり着ける唯一の抗酸化成分だとされています。

ゴマリグナンの働きにより肝臓の活性酸素除去が期待できます。

良質な油で血管の老化を予防

ごまはリノール酸、オレイン酸を含んでおり、血中のコレステロールを低下させる作用があります。
また抗酸化力の強いビタミンであるビタミンEも豊富で、血中の酸化を抑える働きも持ち、動脈硬化を抑え、血管を若々しく保つことができます。

女性ホルモンのバランスを整えアンチエイジングにも効果的

ごまの50%近くを占める脂質は、ホルモンの原料となりホルモンバランスを整える働きが期待できます。
実際に生理痛やPMSなどにも効果を発揮するとの研究結果もあります。

また先にも紹介したゴマリグナンはごまに特有の抗酸化物質です。
肝臓の活性酸素を分解する働きや、ビタミンEの酸化を防ぐ働き、免疫や脂肪燃焼などにも関わります。

この他、ミネラルや食物繊維も豊富に含まれるごまは、小さな粒でありながらスーパーフードと呼ぶにふさわしい存在だと言えるでしょう。

ごまは1日大さじ1-2杯程度を目安に摂取するとよいでしょう。
ただ、ごまはそのままでは吸収しづらいため、食べる直前にすりつぶすのがおすすめです。

ただ、ごまの脂質である不飽和脂肪酸は酸化に大変弱いものであるため、すりごまを作り置きしておくことはやめましょう。

 

緑茶

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日本を代表するお茶である緑茶ですが、その健康効果は古くから注目されてきました。

エピガロカテキンガラート

緑茶で注目される成分は抗酸化力の強いポリフェノールであるカテキンで、この効果は科学的にも多くの研究により証明されています。

カテキンの中でも注目されているのが、カテキンの一種であるエピガロカテキンガラート(EGCG)です。

エピガロカテキンガラートは抗がん作用が注目を集めている成分で、ガンの発生時や成長時、転移時など全ての発がんに関わる課程において、ガンの進行を防ぐと言われています。

ガン性の腫瘍は、細胞を急成長させるために新しい血管を形成する特長があるとされていますが、エピガロカテキンガラートはその血管形成を抑制してくれる働きも有しています。

質の高い緑茶の摂取により、様々ながん(膵臓がん、乳がん、肺がん、胃がん、小腸や大腸がん)に対し効果が期待できるのです。

脂肪燃焼効果

緑茶には、脂肪細胞の形成を抑制する効果があります。
これにより脂肪燃焼や新陳代謝を高める機能の働きが促進され、ダイエット効果も期待できます。

緑茶は日本人にとって身近な存在ですが、選び方が大切です。
無農薬やオーガニックのものを選ぶようにしましょう。
一般的な栽培法のお茶は、たとえ日本国産のものでも、農薬が多く使用されているものがほとんどです。

お茶を煎れる際には、沸騰したお湯ではなく、沸騰後80℃程度まで少し冷ましてから茶葉に注ぐのがポイントです。
さらに茶葉がしっかりと開くまで最低2分は蒸らすようにしましょう。
こうすることで抗酸化力を十分に引き出し、エピガロカテキンガラートをしっかりと摂取することができます。
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