海藻類
Lesson23でもアイリッシュモスについて学習しましたが、日本は世界でも有数の海藻を食する国であり、スーパーフードに位置づけられる海藻類が多くあります。
海苔
海苔内に含まれるたんぱく質は約40%になり、これは同量の肉や魚よりも多い値です。
熱に強いビタミンC
さらに海苔にはビタミンCが豊富に含まれており、レモンの約2倍、アセロラジュースの約1.75倍、キウイとイチゴの約3倍もの量になります。
またこのビタミンCは熱に強く、加熱しても壊れない点が特徴です。
美肌効果や免疫力向上に寄与するカロテン
またカロテンの含有量も特出しています。
海苔100g中に27000μgという値は、にんじんの約3倍の量に匹敵します。
カロテンは体内で必要な量がビタミンAに変換されますが、ビタミンAやカロテンは、抗酸化力が高く老化防止効果が期待できる他に、皮膚や粘膜を正常に保ち、乾燥肌やニキビ肌改善、ハリや弾力の向上にも効果的で美肌効果が高く、ドライアイにも大きく寄与します。
また免疫力向上にも役立ちます。
豊富な食物繊維
海苔は食物繊維も豊富で、海苔の重量の3分の1が食物繊維で、その含有量はゴボウの約7倍とも言われています。
そのほとんどが水溶性のポルフィランという食物繊維であり、柔らかい繊維質で優しく便秘を改善、毒素排泄などの腸内環境改善に寄与し、体の免疫力を高めたり、血中コレステロール低下や血圧降下などの作用も期待できます。
神経伝達や心の健康にも
この他にも、海苔に含まれるビタミンB1は豚肉の約1.5倍、卵の約14倍、いわしの約30倍の含有量を誇り、B2は牛乳の約22倍、卵の約12倍、うなぎの蒲焼きの約3倍を含みます。
これは動物性食品以上の含有量であり、海苔3枚で1日に必要なB1、B2が摂取できるというデータもあります。
脳の神経伝達に深く関わるビタミンであるB1は、心や精神の健康にも欠かせない栄養素です。
現在海苔製品には味付け海苔や刻み海苔、岩のりなど様々な種類がありますが、こちらも選び方が大切です。
味付け海苔には砂糖や化学調味料、添加物などが多く使用されているためあまりお勧めできません。
焼き海苔なども、表示を確認しできるだけ添加物の少ない製品を選ぶとよいでしょう。
安価な海苔には、海の農薬とも言える「酸処理」を施されたものが多くなります。
酸処理を行っていない海苔は、さらに栄養価が高く安全性も高いため、見かけたらぜひ手に取ってみてください。
わかめ
お味噌汁の脇役的な存在となっているわかめですが、その栄養は大変高くスーパーフードと呼べる海藻の一つです。
藻類ポリフェノールと食物繊維
わかめにはフコキサンチンやフロロタンニン類など、近年注目されている藻類ポリフェノールが豊富に含まれています。
また食物繊維が豊富で、とくに不足しがちな水溶性食物繊維を約80%も含有しています。
現代人に不足しがちな食物繊維ですが、腸内環境を整えるためには欠かせないものです。
乾燥わかめ5gで約2gの食物繊維を摂取することが出来ます。
豊富なミネラルやビタミン
またわかめの成分として有名なフコイダンは抗がん作用が注目されており、アルギン酸は余分な塩分の排出を促す働きを有しています。
さらに海藻ならではのミネラルの豊富さも注目に値します。
カルシウムをはじめ、マグネシウム、鉄、リンなどのミネラル類や、βカロテン・ビタミンB群・ビタミンC等のビタミン類が含まれます。
また甲状腺ホルモンの原料となり、成長期の子供にも欠かせないヨウ素も含まれています。