インカベリーの歴史
かつてインカ帝国があったペルー原産のインカベリーは、ナス科ホオズキ属の多年草で、「インカ人の失われし作物」の一つとして古代から食されてきたスーパーフードです。
ゴールデンベリー、グーズベリー、ピチュベリーなど様々な名前で呼ばれることがあるインカベリーは、インカ帝国時代から現在まで栽培、食用されており、現代でもペルーで珍重されています。
その栄養価の高さから海外セレブ達の間で話題となり世界中にその人気が広がっています。
特徴
インカベリーは食用ホオズキの実です。
一般的にドライフルーツとして出回ることが多く、生のものよりも味と栄養素が凝縮されたドライインカベリーは、酸味とピリリとした刺激、後からくる深い甘みが特徴です。
日本でも栽培されている食用ホオズキですが、アンデス山脈のミネラル分が豊富な土壌で自生・栽培されたもののほうが栄養価が高く、収穫時期である4月〜8月になると、原産国では新鮮なベリーが手摘みされ、仕分け、洗浄、天日乾燥が行われます。
ホオズキのように紙状の皮で包まれたインカベリーの収穫や乾燥には、長い時間と手間がかかります。
他のドライフルーツのベリー類と比較してインカベリーは高級なものが多いですが、それにはこのような理由があります。
栄養成分
アンデス地方の他のスーパーフード同様、インカベリーも高い栄養価を誇り、健康増進や美しさを保つために重要な役割を果たします。
バイオフラボノイド
インカベリーに多く含まれるバイオフラボノイド(ビタミンP)は、現在多くの研究がなされている成分です。
抗硬化、抗ウイルス、抗炎症、抗がん作用などがあることが分かっており、また毛細血管の強化をはじめ血管を健康に保つ働きもあります。
毛細血管は私達の体の細胞のすみずみまで栄養を運ぶのに欠かせない器官であり、血管が健康に保たれることは健康的な体を作る上での大きなベースとなります。
イノシトールのアンチエイジング・健康増進効果
インカベリーに含まれている成分であるイノシトールには、脂肪の流れを良くし、肝臓に余分な脂肪が蓄積しないようにコントロールする働きがあります。
また、血液や肝臓脂肪、コレステロールの流れも良くするため、脂肪分の多い食事が好きな方やお酒を飲む量が多い方は、イノシトールの摂取により、動脈硬化の予防効果も期待できます。
さらに神経の働きを正常に保つ働きを持ち、気分を落ち着けることができます。
また神経伝達が正常に働くことにより、発毛や育毛などの頭皮の健康を指示する情報の伝達も正常に働くため、髪を美しく健康に保つというメリットも期待できます。
その他、豊富な食物繊維やペクチンによる便秘解消・腸内環境を整える効果や、抗酸化物質やβカロテンによりアンチエイジング効果も期待できます。
- βカロテン
- ビタミンC
- チアミン
- ナイアシン
- リン
- たんぱく質
- バイオフラボノイド
- ペクチン
- 食物繊維
- イノシトール
- 鉄分・・・など
期待できるメリット
- 便秘解消
- 免疫力向上
- 抗ウイルス・抗炎症効果
- 抗酸化作用
- 毛細血管の強化
- 髪を美しく保つ
- 脂肪肝の予防
- コレステロール値の抑制
- 神経伝達系の正常化・・・など
選び方・利用方法
豊かな酸味をもつインカベリーは、スムージーやサラダにプラスしたり、ヘルシーなスナックとして持ち歩いたり、手作りグラノーラやヨーグルトにトッピングする、スイーツやフルーツバーを作るなど、様々な場面で利用できます。
購入の際には、アンデス地方原産国のもので、安心できる製法のものを選びましょう。
開封後はできるだけ早く食べきるようにし、夏は冷蔵保存をします。
スーパーフードとのお勧めの組み合わせは、カムカムベリーです。
インカベリーとカムカムベリーをあわせると、ビタミンCが非常に豊富なスムージーやドレッシングが完成します。
また、ドライフルーツという特性を活かし、クコの実やカカオニブ、お気入りのナッツと合わせたトレイルミックス(携帯食)を手作りしてみるのもお勧めです。