ノニの歴史
ノニはハワイはタヒチなどのポリネシア地方原産の常緑小高植物で、アカネ科ヤエヤマアオキ属に属しています。
学名はモリンダ・シトリフォリア(Morinda citrifolia)で、「ノニ」という名前はハワイで呼ばれている植物の名称です。
日本では沖縄でも自生しており、沖縄では「ヤエヤマアオキ」と呼ばれており、他に「Indian Mulberry」「Nonu」「Nono」など様々な名前を有します。
ハワイ諸国の原住民にとっての最初の栽培農作物であるとされているノニですが、ポリネシアのシャーマンは2000年に渡りノニの果実だけでなく、葉や茎、根などを食物や飲料として使用してきました。
最初はポリネシアに限られていた生息地ですが、海水に浮かぶ果実が長期間海を漂って他の大陸に漂着していきました。
ポリネシア人の商人達によりアジアやオーストラリア、南北アメリカなどにも広がっていったと考えられています。
その後1700年代後半になると、イギリス海軍の船長だったジェームズ・クックの手により記されたノニの記述がきっかけとなり、世界中でその健康効果が知られることとなります。
特徴
ポリネシア産のスーパーフルーツと言われるノニに特徴的なのは、でこぼこした卵形の果実です。10cm以上あるこの果実は、緑色から熟すと黄色になり強烈な刺激臭を発します。
これは中鎖脂肪酸による発酵臭で、古くから民間薬、赤色染料として利用されています。
ノニの果実は独特の香りと味がするため、この香りが苦手という方もいますが、実際に食べてみると大変に美味で驚く方も多いでしょう。
ハワイなどの熱帯地方では、フレッシュなノニの果実を口にすることができます。
栄養成分
ノニには140種類もの有効成分が含まれています。
豊富なビタミン類やミネラル類、アミノ酸やβカロテンなどを始め、肌の弾力性を保つセレン、細胞を健全に保ち再生を促すゼロニン、抗炎症作用や血管拡張により血流を促進する効果のあるスコポレチン、糖の吸収を穏やかにし整腸作用も期待できるペクチンなど、スーパーフードの中でもその有効成分の多さはトップクラスです。
腸内環境を整える
ノニに含まれるペクチンなどの食物繊維と中鎖脂肪酸の相乗効果により、糖の吸収が穏やかとなり血糖値の急激な上昇が抑制されます。
これによりインスリンの効果が高まるとされており、さらにペクチンにより整腸効果が期待できます。
腸内環境の悪化は現代人にとって無視できない弊害と言われて久しいですが、腸内環境が悪くなることは、花粉症やアレルギーなどの免疫機能低下のほか、肥満や栄養吸収の阻害、さらにはセロトニンが正常に生成できないことにより精神面へも影響を与える重大なものです。
ノニの様々な有効成分により消化吸収が助けられ、蠕動運動が促進されることで腸内環境が整い、さらにスコポレチンが腸でのセロトニンの生成を助けることで、健全な肉体と精神の維持に繋がります。
葉に含まれる抗酸化成分
近年の研究により、ノニの葉から新たに抗酸化成分が発見されています。
これはフリーラジカルによる細胞損傷を防ぐフラボノイドなどの抗酸化物質を多く含んでいる化合物です。
ノニの葉はノニ茶として利用することができ、血糖値を正常に保ち、体内の不要な毒素を排泄する作用などがあります。
- ビタミン類
- ミネラル類
- アミノ産
- βカロテン
- プロキセロニン
- スコポレチン
- モリンジン
- テルペン
- オレイン酸
- リノール酸
- セレン
- ゼロニン
- 配糖体
- リモネン
- アントラキノン
期待できるメリット
- アンチエイジング
- 美肌効果
- 抗炎症効果
- 免疫力向上
- 血流の改善
- 代謝促進
- ダイエット効果
- 整腸作用
- 抗菌・抗ウイルス
- 高血圧改善
- 脳卒中の予防
- 成人病予防
- 下痢防止
- インスリン異常の改善
- スタミナ増強・・・など
選び方・利用方法
ノニの製品としては、熟した果実の100%ストレート搾汁や、 果実を長期間放置して抽出した液体の飲料をはじめ、ノニ液体に果実粉末を加えたものや他の果実ジュース等を加えて飲みやすくした製品もあります。
一般的には、ノニの果実から調製した果汁に、少量のフルーツジュースまたは香料を添加して飲みやすくしたものが主流です。
アメリカで販売されているノニジュースには、香料を加えたものが多くあります。
ノニはジュースのほか、カプセルや錠剤、顆粒、濃縮液、粉末など商品や、ノニ茶も販売されていいます。
ノニ製品を選ぶ場合には、オーガニックや自然栽培のもので、添加物が少ないものを選ぶようにします。
またノニは味や香りに特徴があるため、ノニジュースなどは自分が飲みやすいと感じるものを選ぶことも大切です。
ノニ茶は日本人に合った製品とされており、香りもよく刺激臭や特徴的な味などもありません。
ノニ茶はノンカフェインなので、毎日のお茶の変わりに取り入れてもよいでしょう。