Lesson20 カムカム(Caum Caum)

カムカムの歴史

アマゾン地域の先住民たちは、古来より収穫の時期に摘みとったカムカムベリーを、一年中薬として用いるために乾燥させて保存していました。
この頃は野生のカムカムでしたが、1990年頃にアマゾン川流域で栽培が始まっています。

その後、カムカムベリーに多く含まれる天然ビタミンCやその他の栄養価の高さに注目が集まると、この辺りの地域の貴重な収入源となる作物として注目されます。

このあたりの地域では、古くからコカインの原料となるコカが栽培されており収入源となっていましたが、1990年以降は政府指導のもと本格的にカムカムの栽培が奨励されるようになり、現地の貧しい農民たちの大きな収入源となりました。

近年、アマゾン川流域では森林伐採によって引き起こされる地球温暖化や砂漠化などが問題視されていますが、カムカムの栽培がこれらの問題の歯止めとなることが期待されています。

カムカムの代表的な産地であるペルーを始め、世界の自然保護団体なども注目しており、カムカムの存在価値はこれからも高まっていくと予想されています。

特徴

カムカムはフトモモ科の常緑低木に実る赤い実です。
南米の熱帯雨林が原産であり、現在の産地としてはペルーなどが有名です。

他のスーパーフード同様に厳しい環境下で育ち、ビタミンCを代表として高い栄養価を持ちます。アマゾンの強烈な日差しや1日に10℃以上の気温差、年間平均気温が25℃以上という環境で、栄養成分に富んだ土壌で育つことで、非常に高い栄養価を保持するようになります。

栄養成分

カムカムは、地球上に存在する植物の中で最も多くのビタミンCを含むと言われています。
その含有量は100g中に2800mgで、これはレモンの56個倍、イチゴやキウイの約40倍、ビタミンCが豊富なことで有名なアセロラの1.7倍の量となります。

女性の多くは、ビタミンCは美肌や美白にメリットがあることを知っている人が多いでしょう。
私達人間や動物が体内でコラーゲンを生成するため欠かせないのがこのビタミンC(アスコルビン酸)であり、またメラニン生成を抑えることで、美しく健やかな肌へと導きます。

ただし、ビタミンCの働きは実はそれだけではありません。

ビタミンCは重要な抗酸化物質の一つであり、免疫力を向上させます。

また、体内で高い抗酸化力を発揮することで、病気の予防やアンチエイジングに役立ち、風邪の際には治癒に効果的であるという説もあります。

ビタミンCをサプリメントとして摂取している方もいるかもしれませんが、化学合成されたビタミンCを人間の身体はうまく吸収・利用することができないため、天然のビタミンC摂取源としてカムカムは非常に有効と言えるでしょう。

  • ビタミンC
  • ビタミンB1、B2、ナイアシン・・・エネルギーの生成に寄与
  • クエン酸・・・疲労回復、老化防止
  • カルシウム
  • リン
  • 亜鉛
  • マンガン
  • セレン
  • クロム
  • アミノ酸・・・など

期待できるメリット

  • 免疫力向上
  • 風邪予防
  • ウイルス感染症の予防
  • 抗酸化効果
  • アンチエイジング
  • 美肌・美白
  • 疲労回復・・・など

選び方・利用方法

日本で手に入るカムカム製品にはサプリメントやドリンク、お菓子などがありますが、スーパーフードとして摂取する場合には、カムカムパウダーがお勧めです。

カムカムは実の状態では赤色が特徴ですが、乾燥させることで薄いベージュの粉末となります。

摂取量の目安は、1日あたりカムカムベリーパウダーを大さじ1程度とし、量を増やす場合には徐々に増やしていきます。
これは、急に多量摂取すると下痢になる場合があるためです。
また、ビタミンCは体内に蓄積ができないため、毎日摂取するのがよいでしょう。

※一般的なビタミンCサプリメントやドリンクに使用されるビタミンCは、化学合成された物がほとんどです。化学合成されたビタミンは体がうまく吸収できない場合があります。カムカムのビタミンCは体に吸収されやすい天然ビタミンであり、摂取するのであれば天然ビタミンがお勧めです。

カムカムパウダーをスムージーにプラスする、ローフードのアイスクリームやデザートに加えたり、水にパウダーを混ぜて摂取することもできます。

酸味があるパウダーはどんなフルーツと合わせてもおいしく食べることができるので好みのレシピを見つけてください。