前ページで学習した蜂関連の食品摂取により期待できる効果を、改めて復習してみましょう。
ここではさらに、使用上の注意や選び方、実際の使い方について解説します。
期待できるメリット
- 栄養価が非常に高い
- バランスのよいタンパク質の摂取源
- 疲労回復、滋養強壮
- 造血作用があり貧血解消に有用
- 免疫力向上によりアレルギーや花粉症の緩和
- ホルモンバランスを整え、生殖機能を改善させる
- エネルギー効率がよく脳を活性化させる
- ピロリ菌などの抗菌力が高く胃がんの予防にも有用
- 殺菌作用
- 保湿効果
- 若返り効果・・・など
使用上の注意と摂取目安
ハチミツ
ハチミツは、1歳未満の乳児の摂取は推奨されていません。
これは、ハチミツには稀にボツリヌス菌が含まれている場合があり、これは腸内細菌が未発達な一歳未満の乳児には、危険な毒となりうる可能性があるからです。
乳児ボツリヌス症は死の危険性もある病気ですので、小さいお子様がいらっしゃる方は十分に注意してください。
基本的に1歳をすぎて腸内の抵抗力が高まれば、ハチミツの摂取は問題ありません。
またいくら栄養価が高いとは言え、ハチミツは甘味料に分類されます。
糖質の摂取を制限されている方、ダイエット中の方などは、摂取量に気をつけてください。
ビーポーレン
ビーポーレンを初めて摂取した方は、胃腸への刺激や下痢の症状が出る場合があります。
これは含有されている成分が豊富なために起こる反応です。
また稀に、腫れや呼吸がやや困難になるなどのアレルギー反応が出る場合もありますので、初めてビーポーレンを食べる方は大さじ1/4程度の少ない量からスタートしてみましょう。
摂取目安は、5歳以上の子供や成人であれば1日大さじ1杯程度を目安としてください。
体が十分に慣れてきたら、お好みで量を増やしてもかまいません。
ローヤルゼリー
ローヤルゼリーは、少量の摂取でも十分に効果が実感できるほど高い栄養価を保持しています。
毎日の摂取は大さじ1/2程度を目安としてください。
プロポリス
プロポリスには、抽出液や取り入れやすい飴などいろいろな製品がありますが、プロポリス製品の濃度は様々なため、製品の摂取目安量を基準としてください。
蜂関連食品の製品・選び方
ハチミツ
これまでも述べてきたように、加熱処理やフィルター処理がなされていない、高品質の生ハチミツを選ぶようにしましょう。
日本のスーパーマーケットには、生ハチミツの表示があるものは現状少数です。
信頼できる養蜂家の方に直接連絡して、製造しているハチミツの処理などを聞いたり、直接対面で話ができるファーマーズマーケットで購入するのもお勧めです。
また海外製品には、Organic Raw Honey(オーガニックの生ハチミツ)の表示があるハチミツもありますので、選びやすいでしょう。
ガラス瓶に入ったものを選ぶようにします。
ビーポーレン
日本で販売されているビーポーレンは、乾燥させたごま粒程度の大きさのものがほとんどです。
製品を選ぶ際には、自然な温度(38℃程度)以下で乾燥されたものを選ぶようにしましょう。
乾燥ビーポーレンは自然発酵や腐敗を防ぐ為に、水分を10%未満まで乾燥させる必要がありますが、高温乾燥されたものは、せっかくのビーポーレンの栄養素が壊れてしまっている可能性があります。
また、ビーポーレンには実は様々な色があります。
花粉のイメージ通りの黄色や、すこし赤みがかったオレンジ、茶色や黒っぽいものまでとてもカラフルです。
最高のビーポーレンは、このように様々な色があるものです。
また、生のビーポーレンが手に入るのであれば、最もお勧めです。
生も乾燥のものも冷凍庫で長期保存が可能です。
栄養価が高い状態で約10年保存することができます。
冷蔵庫で保存し、頻繁に出し入れする場合には、これほどまでは長期の保存ができないため注意しましょう。
ローヤルゼリー
ローヤルゼリー製品には、生ローヤルゼリーそのものの他に、錠剤やカプセル、ドリンクなど様々な製品が販売されていますが、やはりお勧めは添加物が含まれていない高品質の生ローヤルゼリーです。
開封後は製品の表示を目安に、冷蔵庫で保存しながら摂取していきます。
プロポリス
プロポリス製品は、免疫向上の効果を目的とした製品として販売されていることがほとんどです。アルコールに液化されているか、アルコール抽出の後にグリセリンが添加されています。
こちらも信頼できるメーカーのものを選ぶようにしましょう。
利用法
生ハチミツは、甘味料として用いることができるので、取り入れやすいスーパーフードです。
スイーツやドリンクに、砂糖の代わりに使用してみましょう。
また、1日1〜2回、殺菌力の特に高いマヌカハニーなどを空腹時に摂取すると潰瘍の原因となるピロリ菌に対してより高い効果が期待でき、潰瘍の改善が期待できます。
ビーポーレンは日本ではあまりまだ浸透していないため、使い方を迷う方も多いでしょう。
しかし実は、難しく考えなくても気軽に取り入れることができます。
スムージーに加えたり、トッピングしたり、デザートやサラダにプラスしたりと「ふりかけ」のように使用することもできます。
水に溶けた場合、苦みを感じる場合がありますのでお子様には使用量に注意してみましょう。
詳しいレシピなどはLesson28-5を参考にしてください。