Lesson9-2ココナッツ(Coconut)②

前ページで学習したココナッツ摂取により期待できる効果を、改めて復習してみましょう。

ここではさらに、使用上の注意や選び方、実際の使い方について解説します。

ココナッツには、緑色をしたヤングココナッツと、茶色く繊維質な成熟したココナッツの2種類がありますが、総じてヤングココナッツのほうが栄養価は高いと言われています。

新鮮なヤングココナッツの果肉、ココナッツオイルに期待される効果と成分

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  • ビタミンAなどの脂溶性ビタミンやアミノ酸の消化と吸収を助ける
  • 飽和脂肪酸を豊富に含み、免疫系に有用に働く
  • 血糖の利用効率を向上させることにより、低血糖症の症状を抑制する
  • ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪酸(MCFA)は、免疫系、甲状腺、皮膚、神経系にメリットをもたらす。
  • ホルモン生成を助け、調整を行なう
  • アンチエイジングホルモンであるプレグネノロンの原料となる
  • 代謝を上げて減量を促進する
  • 肝臓の善玉コレステロールの生成を助ける
  • 強力な抗ウイルス物質であるラウリン酸を含む・・・など

新鮮なヤングココナッツウォーターに期待される効果と成分

  • 電解質を豊富に含み、浸透圧が人体と似通っており水分補給に最適
  • 成長促進作用がある天然の化合物を含み、子供の成長の手助けとなる
  • 体を冷やす効果を持ち、多汗症やじんましんを抑える
  • 強壮剤となる
  • 尿管結石などの結石系の痛みを緩和する働き・・・など

ココナッツ製品

日本では新鮮なヤングココナッツはなかなか手に入らないため、主に加工品を利用することが多くなるでしょう。
日本でも随分と手に入りやすくなったココナッツ製品も沢山あります。

  • ヴァージンココナッツオイル
  • ココナッツオイル
  • ココナッツウォーター
  • ココナッツミルク
  • ココナッツクリーム
  • ココナッツファイバー
  • ココナッツフレーク
  • ココナッツパウダー・・・など

また、東南アジアや南国の原産国では、採れたてのヤングココナッツやココナッツ果肉を使用したデザート、成熟したココナッツなどを手に入れることができます。

また、ココナッツ果肉に含まれる乳酸菌などを生かしたココナッツヨーグルトなどもあります。

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ココナッツにはいくつかの種類があり、ヤングココナッツ、タイが産地のハイブリットココナッツ、ブラウンココナッツなどがあります。

 

選び方

ココナッツオイルの選び方

ココナッツオイルは、甘い香りのするヴァージンココナッツオイルを選びましょう。
低温圧搾(コールドプレス)の製法で抽出されていることもポイントの一つです。

またココナッツオイルの容器は色の濃いガラス容器のものがベターです。
これは光による酸化を避けるためで、このような容器に入ったココナッツオイルの品質は非常に安定したものとなります。

ココナッツオイルの溶解性によりプラスチック製のものは溶け出す恐れがあるため、プラスチック容器のものはできるだけ避けましょう。

その他のココナッツ製品の選び方

ココナッツウォーター、ココナッツミルク、ココナッツクリームなどは、可能な限り添加物や甘味料などが添加されていないものを選ぶようにしましょう。
安価なココナッツミルクやクリームには、分離を避けるために乳化剤などが使用されています。

また、近年日本ではココナッツウォーターと表示されたドリンクが多く販売されるようになりましたが、その多くは甘味料や添加物が含まれる清涼飲料水である場合が多くあります。

きちんと成分表示を見て、可能な限りピュアなココナッツウォーターを選ぶようにしましょう。

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ココナッツフレーク・ココナッツファインの選び方

ココナッツフレークは、漂白剤が使用されていないものを選びます。

また、近年コンビニなどでもスナックとしてココナッツフレークと表示のある製品もありますが、砂糖が添加されているものは好ましくありません。

無添加のココナッツフレークやココナッツファインは、オーガニック食材店や製菓食材が売っているお店などで手に入れることが出来ます。

利用法

摂取目安

健康によいと言われるココナッツ製品ではありますが、健康のための摂取には大さじ2杯程度を目安としましょう。(ココナッツオイルで有名なミランダ・カーさんは、1日大さじ4杯ほど摂取していると言われており、体調をみながら最大量目安にしても構いません)

おすすめのココナッツの楽しみ方

  • ヴァージンココナッツオイルをスムージーやコーヒーに加える
  • ヴァージンココナッツオイルでドレッシングを作る
  • ヴァージンココナッツオイルを用いたロースイーツを作る
  • ココナッツクリームでスイーツを作る
  • ココナッツウォーターをスムージーに加える
  • 運動後の水分補給としてココナッツウォーターを用いる
  • マッサージオイルとしてココナツオイルを用いる(性感オイルとしての利用も可能)
  • スプーン一杯のココナッツオイルでオイルプリングをする

詳しいレシピなどはLesson28-7を参考にしてください。
スイーツにも毎日の料理にも使用できるココナッツ製品は、日常に取り入れやすいスーパーフードです。

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※新鮮なヤングココナッツウォーターを日常的な水の代わりに摂取することは避けましょう。
多量すぎる摂取はカリウムなどの摂取が過剰となり、高カリウム血症、腎不全となる可能性があります。

※オイルプリングとは、インドの自然療法であるアーユルヴェーダという健康法の一つとされています。
スプーン一杯のオイルを口に含み、口内でゆっくりとオイルを動かして全体になじませ、舌を動かしながら歯と歯の間に入れるように意識するなど、マウスウォッシュのようにするうがいのことです。
これを約15~20分で行います。
口内の病原菌の殺菌や粘膜の健全化、歯のホワイトニング効果など、口内の健康に役立ちます。